カンヌ最高賞の快挙「Shoplifters(万引き家族)」公開

Shoplifters
7月12日公開 レーティング=M18
©︎GV
今年のカンヌ映画祭で、最高賞のパルムドールに輝いた是枝裕和監督の「万引き家族」が、ついにシンガポールで公開される。
都会の片隅でひっそり暮らす一家は、祖母の年金に頼りながら、日常的に万引きで生計を立てていた。ある冬の夜、父親が団地の通路で寒さに震える少女を見つけ、家族に迎え入れる。
一見刹那的な家族の絆が、次第に皆の心のよりどころとなり、それぞれが抱える過去の傷が癒えるかのように思われたが・・・日本では公開当時、「万引きを助長することになりはしないか」「日本人の恥をさらすような作品だ」などの意見も寄せられた。
確かに、この作品には日本の社会が抱える現実問題の一部が取り上げられている。しかも、これでもかというほどの日本の暗部を露呈する様な種々の問題が。おそらく是枝監督は、あれもこれも盛り込むことでかえって寓話のような効果を狙ったのではないかと、筆者は感じた。
過剰なフィクションだからこそ滲み出てくるリアリティを感じられる、それが何なのかは見る者一人一人にゆだねられているのだろう。この映画に出てくる誰かは、もしかしたら自分の身近にいるかもしれず、たまらなく当事者意識を掻き立てられたのだった。
ちなみに、日本ではPG12(12歳未満は保護者の助言・指導が必要)だったレーティングが、シンガポールではM18。つまり、18歳以下は鑑賞禁止だ。シンガポールでは映倫が厳しいことで知られているが、せめて高校生たちが見られるNC16であって欲しかったと残念な気持ちだ。
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